皆様、突然ですが「ラップ」という音楽をご存じでしょうか?
歌唱法の一つで、「韻律、リズミカルな演説、ストリートの言葉」を組み込み、バックビートや伴奏など様々な方法で唱えられる音楽である。 今回は、その「ラップ」にフォーカスした作品をご紹介致します。
インドのスラム出身の青年ムラドは、雇われ運転手を父に持つ貧しい家庭に育てられた。 両親は彼を大学へ通わせるため一生懸命に働いているが、そんな両親の思いを知る由もなく、悪友と車上荒らしに手を染め、医者の父を持つ身分の違いの彼女と内緒で付き合っている。自分の人生を半ば諦めて生きてきた。
しかし、大学構内で「フリースタイルラップ」のパフォーマンスをしていたMCシェールとの出会いをきっかけに、「ラップ」の世界にのめり込んでいく・・・
これは、インドで活躍するアーティスト・NAEZYの実話をもとにした作品です。今作は、「ラップ」を通じてインドが抱える階級社会に対して訴えている部分も伺えます。
階級制度により決められた人生を送るより、自分の力で道を切り開いていく、自分の力でチャンスを掴み取ることができると私は感じました。また、終始ビートを刻みながら流れる音楽も一つ一つの場面に合う最高の火種になっています。